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Critique

押し紙とNIE

 前のエントリーでテレビが末期症状と書いた。
 そのテレビよりも深刻な末期症状、というかもはや断末魔に近いのが新聞である。 インターネットの普及による情報のペーパーレス化が新聞を直撃している。 新聞が「レガシーメディア(時代遅れの媒体)」の代表格と呼ばれる所以だ。
 だが、そんな状況にも関わらず決して激減することのなかった新聞の発行部数。 その苦しい屋台骨を背負ってきたのが「押し紙」である。
 押し紙とはその名の通り新聞社が販売店に押し付ける新聞である。 押し紙が実際に購読者の元に配達されることはない。 押し紙とはその販売店の実売部数より何割か余計に新聞を買い取らせる制度である。 新聞に掲載される広告はその発行部数によって単価を維持している。 だから発行部数が減るとその単価を維持できなくなるので経営を直撃する。 だから「虚構の部数」である押し紙を販売店に買い取らせることで部数を粉飾し辛うじて広告単価を維持しているのだ。
 それでは押し紙を押し付けられた販売店はどうするか? こちらも実売部数を粉飾して折り込みチラシの広告主から割高な広告料を巻き上げることでその損失を補填している。 新聞販売店は古新聞の回収もやっているが、購読者から引き取ってきた古新聞に紛れて目立たぬように大量の押し紙を廃棄している姿をよく見かける。 また、IKEAに行ったことがある人なら、レジを通った先にあるラッピング台の上に大量の、しかも読まれた形跡のない古新聞が置かれているのを見たことがあるだろう。 少なくとも誰の目にも触れずに古紙再生サイクルに還流していく古新聞より梱包材として人様の役に立つのだから多少マシには違いないが、これも押し紙の末路だ。 こんな連中が紙面でエコロジーを謳い上げているのだから笑えない。
 押し紙については一昨年に週刊新潮が「『押し紙率』を見てみると、大手4紙については読売18%、朝日34%、毎日57%、産経57%だった。4紙の平均でも、公称部数の実に4割以上が『押し紙』だった」 と暴露し、その後産経が押し紙を廃止し発行部数が激減するという出来事があった。 ちなみに産経以外の大手3紙は押し紙の存在すら否定したうえで「過剰予備紙」などと言い換えてごまかしつつ押し紙に固執。 朝日はようやく「800万部割れ」を公言したものの、読売に至っては未だに「1000万部死守」などと寝言こいてる有様。 誰がどう見ても部数増する社会環境にない中で「微増」させているあたりは名実ともにゴミ売新聞になりつつあるのだろう。

 僕は60年代の生まれだが、学校の先生たちは皆「天声人語が試験に出るから朝日新聞を読みなさい」と異口同音に言ったものだ。 これはNIE(Newspaper in Education)という新聞業界発案のゴリ押し策の一環で、朝日の天声人語はその象徴であった。 新聞業界にしてみれば、学童の頃から新聞を読む癖をつけさせておいて将来の収入源を確保しておこうというただそれだけのために教育を都合よく利用したに過ぎない。 そのうえ天声人語はその字数制限の影響でおかしな文章になっていることも多く、そもそも国語の問題として使うのは不適当であり、もちろん内容は奇っ怪そのもの。 普通に誰かの文芸作品あたりから出題した方が百倍マシである。
 自嘲を込めて言うと僕らの世代はそうして騙されてきたわけだが、インターネット世代の学童にいくらNIEをゴリ押ししたところでもはや新聞など余程の物好きでもなければ購読してはくれないだろう。 僕個人はと言えば別館で政治?ブログをやっていることもあり、朝日新聞をネタで取ってみたことがあったが、読んでいて目眩を覚えるような内容ばかり。 このままじゃ健康に差し支えるということですぐに解約した。 あの新聞を抵抗なく読める人はいろんな意味で病んでる人に違いない。 そんな新聞が「日本を代表するクオリティー・ペーパー(高級紙)」を自認しているのだから、日本人も相当病んでいるのだろう。 そんな新聞は病んだ日本人ごと滅びてしまえばいい。

 
新聞業界最大のタブー? 週刊新潮が「押し紙」特集記事 : J-CASTニュース
新聞大手、部数減止まらず 朝日「800万部割れ」続く : J-CASTニュース

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