//
you're reading...
Critique

菅直人という不幸

 もはや呆れ果てて言葉もない。 あまりのことに白昼気を失いそうになった。
 共同通信の調査によれば、菅内閣支持率は33・4%に上昇し、退陣の意向を表明した首相に関し「辞めるのは当然」との回答は48・1%、「辞める必要はない」は45・1%で拮抗しているという。
 あれだけの茶番劇を見せられ、そして被災地で塗炭の苦しみを味わわさせられてなお、この無為無策無能の三無主義の信奉者であり「心がない総理」を続投させたいという国民はもはや完全にマゾヒストの域に達している。
 どうしてこのような結果になったのか? そのヒントはこの調査の中にあり、『内閣不信任決議案に賛成する意向を表明するなど菅直人首相や民主党執行部と対立してきた小沢一郎元代表支持派議員の行動を「評価しない」とする回答が89・4%に達し、圧倒的な多数を占めた』とある。 国民の汚沢アレルギーは根強く、今回野党が提出した不信任案を契機に党内政局を企てた汚沢とその一派に対して国民の視線はとりわけ厳しく、それは菅の無能を補って余りあるものだった。 現実に不信任案に相乗りしたのは「あいのり」の横粂勝仁と、土壇場で親分に裏切られて発狂した松木謙公だけだった。
 そしてもうひとつはマスゴミによる印象操作の効果が絶大だったということだ。 連日この不信任案関連の動きを政局絡みで伝えておいて、「一方この騒ぎを被災地の人々は・・・」と今も避難所に暮らす人や被災地で復旧作業にあたる被災民やボランティアにマイクを向け、「今そんなことやってる場合じゃないでしょう!」「なぜ与野党が一致協力できないのか?」といった被災地の冷ややかな反応をこれでもかと連日タレ流す。
 そもそも今回の野党の不信任案提出のきっかけは、菅内閣が震災復興のための二次補正予算案を提出しないまま国会を閉じようとしたことに起因する。 国会が続くことで震災や原発の初動対応で失点続きの菅内閣が野党にさらなる攻撃の機会を与えることを恐れたからだが、野党の不信任案提出は保身のために被災地が急を要する二次補正を先送りしようという菅内閣の言語道断の行いを阻止するためのものであった。 もちろんそれだけではないが、本質的には被災地のための不信任案提出が、マスゴミフィルターにかかると「被災地そっちのけの永田町の権力闘争」に質的転換を遂げる。
 極論すれば政治とは予算である。 当面の予算さえつけてやれば、たとえ国会が空転しようが無能な内閣が総辞職しようが解散総選挙になろうが現場は動く。 そのための官僚組織であり、政治家はビジョンと決断力があればいい。 菅にはそれがない。 「市民派」の悪癖で大所高所から明示すべきものを何も持たないがゆえに無用な現場介入を繰り返しては恫喝する。 国会答弁で震災の初動対応の杜撰さを指摘されると色をなして自己正当化に終始。 その姿は大東亜戦争当時、インパール作戦の指揮を執った愚将・牟田口廉也を彷彿とさせる。
 マスゴミの連日の印象操作はまんまと世間の雰囲気や世論の醸成に成功し、菅内閣への消極的な支持を増やし、党内で倒閣に動こうとした汚沢の支持を減らし、そして不信任案を提出した野党の支持を減らす結果になった。 「退陣偽装」でまんまと延命に成功した菅直人は、野党による再度の不信任案提出を防ぐために突如として通年国会の開催や二次補正予算案の早期提出にも言及する始末。
 日本の不幸は、本来なら前原前外相同様在日献金で今ごろ公民権停止になっているはずの人間が、まさにその問題で国会で追及を受けているさなかに起こった大震災で奇跡的に総理の座に居座ってしまったことだ。 かつて自分が仕え、そして裏切った市川房枝の名声を「死人に口なし」とばかりに自分が政治家として成り上がるために利用し、薬害エイズ裁判の時に万人の共感を得やすい弱者の側につくことで市民派政治家として自らも頭角を現し、その成功体験をそのまま浜岡原発停止要請にも「再利用」した。 すべては自らの人気取りのため。 日本の行く末などこれっぽっちも考えていない。 そしてそんな自明のことにも気づかない国民が増えている。 そんな国民に政治や政治家を批判する資格などない。
 
 
【高画質】 2011/6/3 参議院 予算委員会 西田昌司 (1/4)
 

広告

Noisy Majority について

思うところを書く。

ディスカッション

コメントは受け付けていません。

Calender

2011年6月
« 5月   7月 »
 1234
567891011
12131415161718
19202122232425
2627282930  

Archive

Drink it !

コーヒー(無脳)

Instagram

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。