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Odyssey

岩手の旅 その5 酒、メシ、宿


 東北を旅するならやはり日本酒を堪能すべきだろう。 それは東北が日本随一の米どころだからだ。 昨今の焼酎ブームで今ではどこでも焼酎が飲めるが、わざわざ東北まで旅してきてそんなものを飲む必要はない。 この地に美味しい日本酒がたくさんあるのはそれがここの気候風土に合っているからに他ならず、そんな場所でわざわざ南国の酒を飲むのは無粋というもの。
 そんなわけでこの旅の間じゅうずっと日本酒だった。 花巻のホテルで飲んだのは「南部美人」。 二戸市に蔵元を置く岩手の代表的な銘酒である。 震災後に5代目蔵元が「自粛しないで東北の酒や産品を消費して欲しい」という動画をYouTubeに投稿して話題になったのは記憶に新しい。 たぶん以前にも何度か飲んだことがある酒だが、やはり地元で飲むとまた新鮮な印象。
 翌日飲んだのが遠野の地酒「国華の薫」。 遠野駅そばのジンギスカン屋にあったので頼んでみた。 岩手の遠野と山形の蔵王は北海道の郷土料理であるジンギスカンとは一線を画し、ジンギスカンの起源を主張(どっかの韓国みたいだけどw)しているのだが、この地では一般家庭でも「ジンギスカンバケツ」というものでジンギスカンを食べるという。 僕らの行った店は普通のガスコンロのジンギスカン鍋で、残念ながらその現物を見る機会はなかったのだが、代わりに動画を発見した。

 なんかそそられるでしょ? そんな人はここで購入できますw
 話がそれてしまったがこのジンギスカンのお店、他のテーブルから聞こえてくる会話の内容からすると、僕たちの他の客は震災ボランティアの男性グループの打ち上げ?ばかりで、震災直後から現地入りしていた人もいたらしくけっこう生々しい話も聞こえてくる。 やはり他県や遠方から出張って来ている人たちなのか会話にご当地訛りの人は誰もいなかった。
 せっかく民話の里である遠野まで来たのだから本当なら民話を語り部から聞くべきところだが、せめてネイティヴの南部弁で方言浴したい。 そんな思いで二軒目の店へ。 駅近くの居酒屋に入って「浜千鳥」を注文。 釜石の酒だ。 地魚からピザまで取り揃えるメニューの豊富さに唖然。 しかし聞こえてくるのは標準語ばかり。 隣の男性グループは半ズボンにポロシャツというカジュアルないでたちながら自治体職員の集まりのようで、地元の県庁職員が東京や静岡など全国から現地に派遣された職員の案内役をやっている状況が伺える。 地元職員も中央からの出向なのか訛りは一切なし。 よく刑事ドラマで本庁の刑事が地方の事件を越境捜査しに行って方言の塊みたいな地元の古参刑事とコンビ組んだりするベタな展開があるが、そういうのは実際にはない。 悲しいほどにない。
 すると後方から念願の方言が聞こえてきた・・・と思ったら関西弁。 こちらは男女混成の関西からのボランティアグループ。 またしても四方をボランティアに包囲される状況。 どうやら僕たちが行った店はいずれもボランティアが集まったり情報交換をしたりする場所になってるようだ。 お役人からボランティアのみなさんまで、現地で復旧・復興に汗を流しているすべての人々に感謝しつつ、浜千鳥の杯を重ねた。

 今回宿泊した「フォルクローロ遠野」はJR遠野駅の2階にあるB&B形式のホテル。 線路側の客室なら駅構内を行き交う列車を眼下に見ることができる鉄ちゃん垂涎のホテルだが、あいにく僕らの部屋はロータリー側。 やはり復旧・復興関連業者の宿泊で部屋はなかなか取れないそうである。
 ホテルには午後11時半の門限がある。 ほどほどで店を辞し、酔い醒ましに駅周辺を散策してみた。 どこかにコンビニでもないかと思っていたら、裏路地から出てきた高校生ぐらいの若者グループが「サークルKに先行ってるわ」みたいなことを言うので、彼らに近寄って「近くにコンビニあるの?」と訊いたら、「ありますよ。 その先を左に行って橋渡ってすぐに」とのこと。 礼を言って指示通りに歩くものの一向にコンビニは見えず、ようやくそれらしき看板が見えてから更に歩き、多摩川クラスの大きな川を渡ってサークルKに着いた頃には既に15分近くたっていた。 東京なら御世辞にも近いとはいえない距離だがこれが遠野の時間と距離の感覚なのだと実感。 買い物を終え駅の方向に歩いていると、橋の真ん中でさきほどの若者グループと再会。 「遠いよ!」とツッコミ入れたら大笑いされてしまった。

 平泉では人生初のわんこそばにも挑戦した。 中尊寺の参道入口にわんこそばを食べさせる店が何軒かあるのだ。
 しかしながら、着物の両袖を襷掛けにした妙齢の給仕の女性がわんこそばを食べている僕の横に控えていて、矢継ぎ早に次のそばを放りこんでくれるあの風景はなく、完全にセルフサービスなのである。 よそ者にとっては「わんこそば=早食い競争」が脳内で定式化しており、その「ご自分でどーぞ」な感じには拍子抜けしてしまった。 もっともちゃんと給仕をしてくれる店もあり、たまたまここがそうではなかったという話。 ちなみにわんこそばの一人前は盛りそばの二人前を24のお椀に分割した量になっているそうなので二人で一人前がちょうどいいぐらいの量だった。 肝心のそばの味はもちろん美味しかった。(^o^)

 
つづく

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