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Odyssey

岩手の旅 復興支援編 その1 出発

 およそボランティアなんてガラじゃない自分だが、今回は行くことに決めていた。
 とはいえ、単身で直接現場に乗り込むわけにもいかず、最初は各自治体が派遣しているボランティア(東京であれば都民ボランティア)に申し込んでみようとしたのだが、最初から一週間の活動期間が設定されており、僕のように貧乏暇なしの人間が参加するにはちょっと二の足を踏んでしまう。 ただし一週間活動できるのであれば現地までの交通費や宿泊費も無料なので、個人として必要なのは現地での飲食代のみとなり、その分金銭的な負担は軽くなる。 休み期間中の学生や会社勤めで一週間の休暇が貰える身分なら絶対にこの方がいいと思う。
 3日間。 それが今回僕が活動できる限度。 となると個人ボランティアの現地受け入れ先に自分で出向き、そこを拠点に活動することになる。 一ヶ月前に岩手県の遠野市を訪れ、現地でのボランティア受け入れ状況や宿泊施設の状況を可能な範囲で調べておいたので、迷うことなく「遠野まごころネット」にお世話になることにした。 前回の旅でことのほか遠野という土地が気に入ってしまったというのもある。
 まずは地元の社会福祉協議会でボランティア保険に加入。 活動日を8月1日から3日までと決め、最も効率的なスケジュールを組んでみた。 池袋西口から毎夜21:40に出発している夜行バス「遠野・釜石号」に乗車すれば明朝6:00には遠野駅に着く(所要時間8時間20分)。 そこから徒歩20分で遠野まごころネットが拠点を置く遠野市社会福祉センターまで行きボランティア登録。 そのまま7:30からの朝礼に参加して被災地の現場に投入されるという、文字にしてみるとこれはなかなかハードな初日の流れなのだがこの際仕方ない。 せっかく早朝に遠野に着いたのに一日を無為に過ごすわけにはいかない。 帰りも同様で、8月3日の活動を終えたその夜21:59遠野発の夜行バスで東京に舞い戻るのである(翌4日6:00池袋西口着)。
 7月31日。 通常通り仕事を終え、自宅に帰ってシャワーを浴び、食事を済ませてから池袋へ。 荷物のなかにはヘルメットや長靴、ゴーグルやマスク、おまけに寝袋とかさばるもの満載で、自分を客観的に見てみるとまるでバックパッカーが工事現場に乗り込むといった雰囲気。
 渋谷で副都心線に乗り換え池袋へ。 池袋ウエストゲートパーク。 若者たちの嬌声、ストリートミュージシャンの掻き鳴らすギターの音、都市の喧騒。 バスの自動扉が閉まると同時にそうした雑多な音は消え、車内に封印された都会の夜の澱んだ空気は、8時間後に遠野の清冽な朝の空気によって駆逐される時をじっと待つ。 と、やや唐突に文学してはみたものの、車内ではなかなか眠ることができなかった。 隣の男のいびきがうるさかったのだ。 所詮夜行バス。 旅情もへったくれもない。 そのうえいまだ震災の傷跡が残る東北自動車道にはまだ悪路と呼ぶべき箇所がたくさんあり、そこを通過するたびにバスが大きく跳ね上がるのである。 結局ロクに眠ることもできないまま遠野に着いてしまった。

 
つづく

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