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Food & Drink, Odyssey

欧州蹴球競馬旅 Episode 12 Mission Completed

 試合後、キングスクロスで妻の友人と待ち合わせて食事へ。 途中ウェイトローズに寄り、明日の朝食用のレディ・ミール(Ready Meal)をいくつか購入。 ホテルには朝食がない代わりにキッチンやレンジがついているからだ。 友人によればイギリス人の自炊はレディ・ミールや冷凍食品抜きには語れないという。 それを「自炊」と呼んでいいかはさておき、彼らは美味しいレトルトを食べることに命を賭けているらしい。 この動画の如くである。
 そのまま歩いて友人おすすめの「North Sea Fish Restaurant」へ。 フィッシュ&チップスの名店だという。 実はまだロンドンでフィッシュ&チップスを食べていない。 故に友人には「とにかくフィッシュ&チップスが食べたい」とリクエストしていたのである。 場所はキングスクロスとラッセル・スクエアのちょうど中間あたり。
 店の雰囲気は素晴らしく、店員さんもお客さんも地元の年配の方が中心。 供されたフィッシュ&チップスはフィッシュとチップスが別皿仕様。 鱈のフィレ(Cod Fillet)はお皿をはみ出さんばかりの大物。 一瞬たじろいだが食べてみるとあっさりしていてとても美味しく、あっという間に完食。 ビールは「ボンバルディア(Bombardier)」というビターエール。 フィッシュ、チップスそしてビール。 他には何も要らない世界で最も完成された3点セットのひとつだ。
 二軒目はこのラッセルスクエアの老舗パブ「ラム(THE LAMB)」へ。 この店の創建はなんと1720年代とWikipediaにある。 Wikipediaでディケンズも通ったパブと初めて知った。 で、ヴィクトリア朝時代に改装されて今に至る老舗、というかほとんど世界遺産(笑)。 とにかくそのインテリアが美しいの一言に尽きる。 カウンターにはちょうど人の目線の高さに可動式のガラスフレームが据え付けられている。 これは「スノッブスクリーン(Snob Screen)」といい、まだ階級制が厳しかったヴィクトリア朝時代当時、バーテンが客に顔を見られることなく酒を提供し、そしてまた客やその同伴者(時には情婦)がバーテンに顔を見られることなく酒を飲むことができるようにするためのものであり、当時パブのカウンター越しに存在した性別や階級の差など様々な「境界(ボーダー)」をスルーさせるための「結界」の役割を果たしていたのだという。 大英博物館に勤める友人が教えてくれた。

 「Snob Screen」でググるとこのラムの画像や動画がトップに表示される。 ふつう結界というのは物理的あるいは観念的に空間を仕切るために存在するものだが、この場合は或る意味その両方の空間を接続するためにあったという点が面白い。 もちろん現在その機能は形骸化し、スノッブスクリーンは単なるカッティンググラスの装飾が美しい「Facing Partition」になっている。 そしてそのスノッブスクリーンのなかでもとりわけ美しいのがこのラムのものだったのだ。
 そんな歴史的パブでのひととき。 先日小欄で書いた南方熊楠はたぶん大英博物館で働いた最初の日本人のはずだが、友人は熊楠がロンドン時代に暮らしたフラットの場所もわかるという。 以前日本から来た熊楠の研究者たちを案内したそうだ。 行きたい。 しかし僕はそれ以前にまだ大英博物館にも行っていない。 しかしながら事実上ロンドンでの最後の日となる明日は買い付けで終日費やす予定だ。 カウンターでスノッブスクリーンの隙間から2杯目のギネスを注文すると、バーテンのおじさんが笑顔で「Good !」 そんなやり取りも楽しい。 ロンドンにまた来いってことか、と納得。
 エミレーツスタジアムでアーセナルのゲームを観て、パブでフィッシュ&チップスを肴にビールを飲む。 今ここに、僕の初めてのロンドンでの最終目標が達成されたのだった。

 
つづく
 
お店DATA
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North Sea Fish Restaurant
7-8 Leigh Street, London WC 1H 9EW
(Russell Square駅、King’s Cross駅から徒歩圏内)
TEL:020-7387-5892
営業時間:12:00~14:30(昼) 17:30~23:00(夜/Take Awayは17:00~23:00)
Website:http://www.northseafishrestaurant.co.uk/


 

お店DATA
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The Lamb
94 Lambs Conduit Street, Bloomsbury, London. WC1N 3LZ
(Russell Square駅から徒歩圏内)
TEL:020-7450-0713
営業時間:11:00~24:00(月曜日~土曜日) 12:30~22:30(日曜日)
Website:http://www.youngs.co.uk/pub-detail.asp?PubID=421


 

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