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Food & Drink

田苑(゚д゚)ウマー

 寒くなってきた。 九州出身のジジイとしては焼酎のお湯割りが恋しい季節だ。 肴は炙ったイカでいい。 灯りはぼんやり灯りゃいい。 銘柄にこだわりはない。 前回の「愛のスコール」に続き、また九州の飲み物の話。
 昨今の焼酎ブームでおしゃれな酒と思っている若者も多いかも知れないが、僕自身は「労働者の酒」だと思っている。 焼酎で連想するのはもはや死語になりつつある「飯場」。 一日の仕事を終えた労働者が飯場で呷る酒。 それが僕にとっての焼酎のイメージ。 ブルジョアジーではなくプロレタリアート、オペラではなく大衆芸能、純文学ではなく娯楽小説。 焼酎は常に後者の側にあるものだ。
 焼酎の起源はどうやら東南アジアにあり、琉球を経由して南九州に伝えられたようである。 そういえば昔バリ島の山のなかで、たぶん密造したのであろう二重のビニール袋入りの「アラック」という酒をそのへんにいた半裸のオッサンから買って飲んだことがある。 ストレートの液体をストローで飲んだせいもあるが、ずいぶん酔いが回るのが早かった記憶がある。 あれなんかがたぶん焼酎のルーツに近いんだろうと思う。
 だからこそワインバーのような空間で飲む焼酎はどうもしっくりこない。 本来そうしたスノビズムとは最も遠い場所にあるべき焼酎の最近の成り上がり感には同郷の者として非常に抵抗がある。 一方で、主に南九州においてそれぞれの特産の農産物から丁寧につくられている日本固有の蒸留酒が嗜好品としてのその価値を再評価され、単なる大衆酒という位置づけから脱し、その品質に相応しい評価が得られるようになったことはとても素晴らしいことである。
 僕が東京に出てきた頃は居酒屋に「吉四六」の陶器の瓶を見つけて大喜びしていたものだが、この十年で焼酎を取り巻く状況は劇的に変わった。 やがてブームは沈静化し一定の市場を得て人々の生活に溶け込んだ焼酎は、もはや九州の地域酒ではなくなり日本酒同様全国津々浦々で飲まれる酒となった。
 爺ちゃんが長年晩酌で飲んでいたそば焼酎「雲海」が僕の定番。 でも麦焼酎も飲めば芋焼酎も飲む。 麦なら「いいちこ」や「二階堂」、芋なら「黒霧島」あたり。 900mlの紙パックで1000円以下というのが僕の家飲み焼酎の予算。 基本的に近隣のスーパーで手に入るものを飲む。 そんなスーパーの棚に最近になって並ぶようになったのがこの麦焼酎「田苑」の金ラベル。 試しに買って飲んでみたがこれが旨い!
 ホワイトオークの樽で長期熟成させることでほのかな琥珀色と香りを身に纏ったその姿、ほんのりとした甘さの後味はどこかウイスキーのようですらある。 メーカーの説明によれば、発酵タンクや貯蔵用の樽に特殊なスピーカーを取り付けてクラッシック音楽を流し、音を振動に変えて伝える「音楽振動熟成システム」を採用しているそうで、これもその芳醇な味わいに一役買っているのだそうだ。
 アルコール度数は20度。 僕のおすすめは田苑6 :お湯4のお湯割り。 焼酎好きでまだ飲んだことがない方はぜひお試しを。

 
鹿児島の焼酎、薩摩川内市にある田苑酒造
麦焼酎 | 焼酎ランキング.com

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田苑(゚д゚)ウマー」への2件のフィードバック

  1. 白岳 しろも美味いっすよ。
    ちなみに自分も常備してる焼酎は雲海25℃の4ℓペットボトルです。

    投稿者: miku | 2012年11月24日, 6:29 pm

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