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Movie

あの頃、君を追いかけた

130919a 僕にとっては2009年の「海角七号」以来の台湾映画「あの頃、君を追いかけた」を鑑賞。 自伝的インターネット小説を自ら映画化したギデンズ・コー監督のデビュー作。 青春映画のエッセンス満載にして小細工なし、ど真ん中直球勝負的作品だった。 
 映画を観るたびにいつも「自分の人生はなんて平凡なのだろう」と思う。 主人公のように男女共学の中高一貫校に通っていれば少しは違ったかもしれないが、ようやく色恋に目覚めた頃には質実剛健を絵に描いたような男子校で文字通り女っ気のない三年間を過ごした僕にとって、この映画で描かれるような「甘く切ない青春の一ページ」みたいなものとはほとんど無縁だった。
 それでもこの映画の主人公のように「あの時にこう言えていたら」とか「あの時にこうできてさえいたら」、その後の自分の歩んできた道がたぶん違ったものになったのではないかという自分史における分水嶺、ターニングポイントみたいな場面にはいくつか出くわした。 それはたとえ生きてきた時代や置かれた境遇が異なっていても万人が持ち合わせる思いのはず。 この作品が多くの共感を呼んだのはそこがきちんと描かれているからだと思う。 リアルとパラレルが交錯するラストは本作最大の見せ場だ。
 同時に、前段とは矛盾するけれど、映画を観るたびにいつも「自分の人生は映画よりも波瀾万丈だ」とも思う。 そしてまた「どんな平凡な人生も非凡な映画や私小説になりうる」というのが本作を観た後の偽らざる心境である。 何処にでも転がっていそうなありふれた物語がスクリーンに投影されることで多くの人に共有され、見ず知らずの他人とほんのひと時互いの心の時間軸がシンクロする。 映画という装置の不思議。

 9月14日から新宿武蔵野館千葉劇場を皮切りに全国で順次公開。 

 
映画『あの頃、君を追いかけた』公式サイト 

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